天皇杯を観てきましたよ
少し前の話になりますが、去る9月22日(木/秋分の日)、春野陸上競技場で行われたサッカー天皇杯3回戦 横浜F・マリノス-東京ヴェルディの試合を観戦してきました。
高知でJ1チームが試合をするのは実に2002年以来とのこと。
僕自身にとっても横浜FMは東京にいたころから応援していたチーム、特に同い年でもある中村俊輔選手には結構思い入れがあるのです。試合があるのを知ったのは一週間ほど前でしたが、その場ですぐにチケット購入、当日を楽しみにしてました。
その中村選手、怪我からの復帰初戦ということで先発出場!!。「俊さん」なんですねえ。僕が生で観てた頃はまだ彼が海外に移籍する前で、すでに存在感は際立っていましたがまだまだ若手、口の悪い観客からは「キ○コ頭!!」とかヤジられてたのも今は昔、もうすっかりレジェンドです。
横浜FMが誇るもう一人のレジェンド、中澤選手もスタメン。僕の感覚だと中澤選手はヴェルディの選手、というイメージも結構強くて…この試合は古巣との対戦ということになります。
この二人が同じチームでプレイするのを見ると、1999年のシドニーオリンピック予選、国立競技場でのカザフスタン戦を思い出します。本選出場を決めた試合…ゴール裏で観てたんですよ。ものすごい盛り上がりでした。
あの時のチームには他にも中田英寿、遠藤保仁、高原直泰、稲本潤一、宮本恒靖、小笠原満男…等々、今思えば錚々たるメンバーがそろっていましたね。(怪我で離脱してしまいましたが、小野伸二選手も同世代です。)
さて、試合は前半、中村選手が伝家の宝刀直接FKを決めて先制、
その後も終始横浜FMペースで試合が進み、終わってみれば4-0の完勝でした。中村・中澤両選手はさすがの活躍。加えて若きエース齋藤学選手(もうそろそろ中堅どころ…)や天野純選手なんかも随所に技術を見せて目立っていましたし、サイドの遠藤渓太選手なんかも積極的に仕掛けて見せ場を作ってました。遠藤選手はまだ18歳、今後が楽しみですね。
試合が終わって思うことなど
当日の観客動員は5733人だったそうです。
天皇杯の3回戦としては、他の試合と比べてもかなり多かったようですが、客席にはまだまだたくさん空席がありました。バックスタンドの方なんかは、ど真ん中の特等席でも結構空いてましたからね。せっかく高知でハイレベルなサッカーが見られる機会なのに、ちょっともったいないなあ、というのが正直な気持ちです。
サッカーに限らず、高知のような地方都市では、一流のスポーツや芸能に触れる機会というのは多くありません。
もちろん、一流のものだけが価値あるものか、といえばそんなことはないのですが、やはり一流のものというのは、そのものの「良さ」をとても分かりやすい形で示してくれることが多い。「素人が見てもすごさがわかる」ってやつですね。サッカーなら、球がしっかり止まる、長いパスでもぴたりと通る。そういう技術的な裏付けがあるから、2手、3手、あるいはもっと先を考えてプレイしているのがよくわかる。
それにサポーターの力
遠い高知の地の試合ですから、決してものすごく人数が多い、というわけではない。それでもこれだけの横断幕、フラッグを持ち込んでスタジアムを染める、大音量のチャントで雰囲気を盛り上げる…そういうのも含めて「サッカー」というスポーツが成立しているわけです。
こういうわかりやすい「良さ」に直接触れる機会っていうのは、ジャンル問わずとても貴重なものだと思うのです。
これは決して「一流のものだけが価値あるもので、それ以下のものはダメ」ということではありません。一度そのものの「良さ」を実感することができれば、より下位のカテゴリのものを観る時にも、それまで気づかなかった魅力を感じることができたり、あるいは「いつかはもっと上のカテゴリへ」という想いを抱いたり…そういうこともあるだろうと思います。
高知はどうでしょう
高知にもJFL,さらにはJリーグ入りを目指す「高知ユナイテッドSC」や、NPB球団入りを目指す選手が集う「高知ファイティングドッグス」、高知市内を中心に活動している劇団「シアターホリック」など、色々なジャンルで活動している方々がいらっしゃいます。知名度は決して高くありませんが、それぞれの方がそれぞれに目標をもって頑張っている。そういう活動を盛り上げていくためにも、今回の天皇杯のような、一流のものに触れられる機会がもっと増えればいいと思います。そういう機会に飢えている人は結構多いでしょうから、しっかり宣伝すればお客もそれなりに入ると思うんですよね。県とか市とか、何とか協会の偉い方とか、ぜひぜひお願いします!